アーカイブ マンガに耳を澄まして - 音楽マンガ展 -

《第1楽章》




ごあいさつ


 本展では、音楽がテーマである作品を紹介します。
 全体が音楽をテーマにしていなくても、音楽マンガとしている場合もあります。
 音の響きをマンガで独自に表現しようとする工夫がみられる作品がたくさんあるからです。
 あまたある音楽マンガより、約130作を4期に分け、雑誌のシーンを中心に展示します。
 紹介できるのは全体のほんの一部です。あなたの好きな音楽マンガはあるでしょうか?
 左の壁ケースで紹介している作品の一部を、正面壁で手に取ることができるようにしています。
 続きが読みたくなったら、2階閲覧室にお進みください。大半の作品の続きが読めるよう準備しています。
 紙のマンガから響く様々な音色に耳を澄ましてみてください。

※本展示は2008年に現代マンガ図書館にて行われた展示をアップデートしたものです。
 当時作成の音楽マンガ作品リストを会場にて配布しています。

明治大学 米沢嘉博記念図書館



◆監修者:西除闇(にし・じょあん)プロフィール


 仏師。現代マンガ図書館〈ナイキコレクション〉に2002年から2020年まで勤務。在職中は展示の企画・制作を担当。現在、彫刻家として仏像をモチーフとした様々な作品を発表。主な展示にみちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ(2022年)など。
 2023年、廃棄されたマンガ雑誌を用いた仏像作品「MANgaDARA」が第26回岡本太郎現代芸術賞オーディエンス賞、池袋アートギャザリング(IAG)2023 準漫喜利大賞・オーディエンス賞を受賞。



◆コーナー説明


 作品全体を、大きく「ジャンル」と「表現」のコーナーに分けています。

「ジャンル」コーナー
 ピアノ、ロックなど、音楽マンガの中でも特定のジャンルを取り上げた作品を紹介。

「表現」コーナー
 マンガならではの音楽表現のあるシーンを紹介。

 各ジャンルの有名作であっても、本展示全体の「表現」コーナーで紹介する場合は、「ジャンル」コーナーには紹介されておらず、別会期に登場する場合があります。「表現」コーナーは、それほど厳密ではないのですが、音符、比喩など共通点でくくる形で紹介しています。



◆会期


特別コーナー:音楽マンガとしての「迷走王 ボーダー」
期間:通期

第1楽章:ピアノ、音符、効果線・ムード、バンド
期間:3月1日(金)-3月25日(月)


 第1楽章の「ジャンル」コーナーで紹介するのは、ピアノものとバンドもの。
 「表現」コーナーでは、音符で遊ぶ表現や、主に効果線が気になるシーンや、音楽によるムードの表現が目を引くシーンをピックアップしています。

第2楽章:ロック、既存曲の使用、オリジナルソング、他
期間:3月29日(金)-4月22日(月)


 第2楽章の「ジャンル」コーナーで紹介するのは、ロックものと、DJやボカロPなど近年のマンガに登場してきたジャンルもの。
 「表現」コーナーでは既存曲が登場するシーンと、マンガ家自身によるオリジナルソングが登場するシーンを紹介します。

第3楽章:バイオリン、オペラ、無音の音、クラシック、他
期間:4月26日-5月20日(月)


 第3楽章の「ジャンル」コーナーで紹介するのは、クラシックもの、バイオリンもの、歌手もの(オペラ含む)。
 「表現」コーナーで紹介するのは、無音の効果のあるシーン、描き文字・擬音の表現が気になるシーン、そしてくくるのが難しい表現が登場するシーンを紹介しています。

第4楽章:ジャズ、ブギウギ、ブルース、比喩、他
期間:5月24日(金)-6月17日(月)


 第4楽章の「ジャンル」コーナーで紹介するのは、ジャズ、ブルース、ブギウギなど音楽ジャンルとしては一般的だけれどもマンガジャンルとしてはそれほど大きくないもの、音楽ジャンルとしてもそれほど知られてこなかったジャンルを扱う話題作、三味線や能楽など「和もの」を扱う作品。
 「表現」コーナーで紹介するのは、比喩的な表現や、その中でも音を花で表しているシーン、音楽が身体にまで影響を与えるシーンなどを紹介しています。
そして、レコード収集家や聴覚障害を扱ったものなど、「ジャンル」にも「表現」にもくくりにくい音楽ものも紹介しています。



謝辞

本展示開催にあたり次の方々より多大なご協力を
賜りました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

たなか亜希夫
狩撫麻礼著作権継承者
株式会社双葉社
(敬称略)




特別コーナー: 音楽マンガとしての「迷走王ボーダー」

◆Sケース展示

 「迷走王 ボーダー」(1986-89年)は、狩撫麻礼原作、たなか亜希夫作画によるマンガです。双葉社の『漫画アクション』に連載されました。続編として舞台を平安時代に移した「ネオ・ボーダー」(2011-15年/原作:ひじかた憂峰=狩撫の別名義)があります。
 「迷走王 ボーダー」のボーダーとは、バブル景気の享楽期、世間に取り込まれつつ生きる人々のいる「あちら側」の世界と、そうでない「こちら側」の世界の境界線を指します。ボーダーを迷走しつつ生きるのは、ボロアパートの便所だった部屋に家賃3千円で住む無職の中年・蜂須賀をはじめ同アパートの住人・久保田、木村たちです。
 本作には連載当初から色々な歌が登場しますが、中でもザ・ブルーハーツの歌が、たなかの繊細かつ激しい絵とともに何曲もそのまま記されるコラージュのような画面が展開するあたりから、蜂須賀がひょんなことで手にした5億の金を使ってボブ・マーレイ&ザ・ウェイラーズの1975年の伝説のライブアルバム『LIVE!』を、招聘したザ・ウェイラーズとともに再演するクライマックスまでは、音楽マンガ屈指の名エピソードです。
 本作の原作者狩撫麻礼の名前は、ボブ・マーレイと、マーレイの出身地ジャマイカのあるカリブ海に由来します。狩撫原作のマンガには、タイトルにLIVE!とつく音楽を扱った作品が他にもあり、狩撫がボブ・マーレイについて、『LIVE!』について、その人生でいかに考え感じ続けたかがわかります。

※「迷走王ボーダー」の原画は東日本大震災の際、被災しました。破れや汚れ等があるのはそのためです。今回の展示品は、その中よりたなか亜希夫氏からお貸しいただいた貴重な原画です。

【展示品】
右:1-2期 迷走王ボーダー! 地下水脈 より 原画
  3-4期 迷走王 ボーダー 背水右脳男 より 原画
左:迷走王ボーダー LIVE! トビラ 原画



◆中央・覗き込みケース展示

T-01

T-02

T-03

【展示品】
迷走王ボーダー LIVE! より 原画5枚




◆壁ケース

第1楽章:ピアノ、音符、効果線・ムード、バンド

《ピアノ》

No.01
音吉君のピアノ物語

林倫恵子(りえこ)
*連載
《展示品》小学館 週刊少年サンデー 1989年52号(12/13)


【監修者解説】
 平成初期の当時では非常に珍しい、ピアノを題材にした少年マンガです。絵柄もストーリーも熱血路線。作者は東京音大ピアノ専攻出身。当時の少年マンガの熱量の高さとピアノ描写の正確さが融合した稀有な作品です。

No.02
キス

マツモトトモ
*連載
《展示品》白泉社 LaLa 1996年7月号


【監修者解説】
 1990年代初頭から中頃にかけて、先生と生徒のラブストーリーが流行しました。本作はピアノ講師に恋する女子高生の物語で、揺れ動く少女の心の隙間に挿入される、時におしゃれで時に激しいピアノの音色が当時の女性読者の心をつかみました。

No.03
ピアノの森

一色まこと
*連載
《展示品》講談社 ヤングマガジンアッパーズ 1998年9号(8/19)


【監修者解説】
 長期休載や掲載誌の廃刊を挟みながらも、1998年より足かけ17年の長期連載をもって完結した、青年誌におけるピアノマンガの金字塔的作品。天才少年が成長しショパン国際ピアノコンクールに挑戦するまでが描かれます。高尚な趣味というイメージのあるクラシックピアノですが、本作は、作者の持ち味である庶民的で温かい作風が音となって読者をそっと包み込みます。

No.04
四月は君の嘘

新川直司 (あらかわなおし)
*連載
《展示品》月刊少年マガジン 2014年12月号


【監修者解説】
 エリートピアノ少年の挫折と再生の物語。彼の対の存在となるヒロインの少女は天才バイオリニストです。儚(はかな)くて、激しくて、美しい。純粋な少年少女の青春ストーリーと絡みあいながら、誰もがピアノに抱く甘美な幻想をそのまま形にしてくれるような作品です。

No.05
トロイメライ

島田虎之介
*連載
《展示品》青林工藝舎 アックス 2007年 Vol.56(4/30)


【監修者解説】
 第12回手塚治虫文化賞新生賞受賞作。時空を超えて世界中を駆け巡る一台のピアノの物語。終盤にかけての、宇宙規模のスケールでたたみかけるような描写は、音楽というものに人類が求める原初的な魔力をありのままに表現しようとした結果でしょう。

No.06
左手のための二重奏

松岡健太
*連載
《展示品》講談社 少年マガジンエッジ 2019年9月号


【監修者解説】
 ケンカに明け暮れる不良少年の左手に、交通事故で急死した天才ピアノ少女の魂が憑依します。暴力のために使っていた手に音楽の才能が宿ったら、ピアノは一体どんな音色を奏でるのでしょうか。少年マンガらしい大胆な演奏描写がひときわ目を引きます。

No.07
PPPPPP

マポロ3号
*連載
《展示品》集英社 週刊少年ジャンプ 2021年42号(10/4)


【監修者解説】
 天才ピアニストを親にもつ7つ子のうち、唯一「凡才」に生まれついた少年が主人公です。登場人物たちが繰り返し言及する「映像的な音楽」という言葉通り、作中では素晴らしい演奏が流れると、目の前に映画のようなワンシーンが視覚化されます。

No.08
ラプソディ・イン・レッド

あみだむく
*連載
《展示品》白泉社 ヤングアニマルZERO 2022年2月1日号


【監修者解説】
 ここまでの3作では、近年の少年・青年誌掲載のピアノマンガを紹介しました。共通して「アウトサイダーが天賦の異能で自己実現を目指す」という少年マンガの王道ストーリーをなぞっていますが、奏でる音色にはそれぞれ別の魅力があります。かつて少女マンガに憧れの象徴のようによく登場したピアノは、現代において戦う少年たちの武器としても機能するようになりました。



《音符で遊ぶ》

No.09
ルードウィヒ・B

手塚治虫
*連載
《展示品》潮出版社 コミックトム 1988年5月号


【監修者解説】
 手塚作品における音楽マンガの代表作。87年より手塚が亡くなる89年まで描かれた未完の作品です。クラシックに造詣の深かった手塚塚の描く音楽描写には、音符がお手本のように多用されます。右側のページは、その中でも特に際立つ音符のみで表現されたシーン。この「ルードウィヒ・B」では他にも手塚の音楽表現の様々な実験を見ることができます。

No.10
おじゃまさんリュリュ

大矢ちき
*読切
《展示品》集英社 りぼん 1974年4月号


【監修者解説】
 総勢100人のみなしご達によるオーケストラの演奏シーン。誌面が膨大な情報量で埋め尽くされる中、左下に小さく描き込まれた音符に注目してください。ご丁寧に「からみ・おんぷ」という注釈まで入っています。ピアノとタイピングの打鍵音がシンクロし混ざりあった様を表現しているのです。

No.11
歌う竜

めるへんめーかー
*読切。続編あり
《展示品》徳間書店 ペンギンカフェ 1984年vol.1(5/10)


【監修者解説】
 歌を禁じられた王国で末っ子のお姫様が拾ったのは、音楽を主食とする竜。食事シーンでは、吟遊詩人の奏でる音楽がそのまま音符となって空中に広がり、竜は口を広げて音符を取り込みます。マンガ的な音符が物質化して食べ物になる、ファンタジーな表現。音も味も甘そうです。

No.12
あのこにもらった音楽

勝田文
*連載
《展示品》白泉社 ザ・ララ・メロディ 2023年LaLa増刊5月号


【監修者解説】
 旅館の一人息子である蔵之介は、離れで近所の人を相手にピアノの先生をしています。生徒からのかけ声の通り、ミュージシャン・岡村靖幸を彷彿とさせるキザなセリフとともに、軽くポンッと叩かれたピアノから音符が生まれ、それを手のひらでキャッチすることにより、軽妙なプレイボーイ感が演出されています。



《効果線・ムード》

No.13
ママのバイオリン

ちばてつや
*連載
《展示品》ホーム社 ちばてつや全集 1997年4月23日刊


【監修者解説】
まだ音楽を主題にしたマンガがそう無かった時代(歌物語というジャンルはありましたが別物です)に、ちばてつやはバイオリンの音を、流れるような効果線で表現しています。後のマンガ家たちが多種多様な効果線やトーンを駆使して音楽をマンガで奏でるようになることに、少なからぬ影響を与えた作品なのではないでしょうか。

No.14
死神の歌がきこえる

高階良子 (たかしなりょうこ)
*全2回
《展示品》講談社 なかよし 1973年10月号


【監修者解説】
 演奏を聴いた者に自殺願望を抱かせる天才音楽家、小島。彼のピアノ演奏シーンにはホラーマンガでよく使われるおどろおどろしい背景が敷かれ、「死にたくなる音」が室内に蔓延しています。さらに、横長のコマを縦に並べることで、じわじわと精神が死の音に侵食されていく様子がうかがえます。

No.15
変奏曲

竹宮惠子
*シリーズ連載
《展示品》小学館 別冊少女コミック 1976年4月号


【監修者解説】
少年バイオリニストの主人公エドナンが、後に彼の庇護者となるボブに初めてバイオリンを聴かせるシーン。エドナンという才能に出会った衝撃がボブの輪郭を消失させ、竹宮惠子らしい流麗な線と光の洪水にボブは飲み込まれていきます。身体の左側に描かれている密度の高い描き込みの中の光は、彼の評論家としての理性が生んだひらめきでしょうか。

No.16
星が音符になった夜

佐藤真樹
*読切
*作品は、集英社 りぼんマスコットコミックス『いつか聴いた歌』所収
《展示品》集英社 りぼん 1983年8月号


【監修者解説】
病床の友人のために、主人公がオーケストラ楽団を呼び窓の外から聴かせるシーンです。静かな夜の町にやさしく広がるオーケストラの音色が、ふわふわと浮上していく白い点によるラインで表現されます。まさに星と音符が融けあおうとする瞬間です。

No.17
コータローまかりとおる!

蛭田達也(ひるたたつや)
*連載
《展示品》講談社 週刊少年マガジン 1993年27号 (6/23)


【監修者解説】
長期連載化した少年・青年マンガが途中で音楽マンガ化する例は度々あります。中でも、空手家である功太郎がその腕を見込まれてヘヴィメタルのドラマーになるという展開は興味深いです。演奏シーンと格闘シーンが同じ描線で同時に描かれる見開きには妙な説得力がありますね。

No.18
デュエットで歩こう

こさかべ陽子
*読切
《展示品》講談社 週刊少女フレンド 1972年27号(6/27)


【監修者解説】
盲目のピアニストと盲導犬の物語。音楽の演奏シーンが左ページにありますが、今回注目して欲しいのは右ページの音表現です。少女と犬の心が通いあうシーンで、盲導犬が尻尾で床を叩く音と、盲導犬の訓練員である青年の感動が重なり、波紋となって広がっています。

No.19
DRAGON VOICE

西山優里子
*連載
《展示品》講談社 週刊少年マガジン 2001年11号 (2/28)


【監修者解説】
コンプレックスであるひどいしゃがれ声をもつ主人公が、歌手としての異才を垣間みせるシーン。ホールの高い天井を突きぬけんばかりの効果線が、「ドラゴンボイス」がどんな声であるかを表しています。ちなみにこの後喉を痛めた主人公は、天使のささやきといわれる「エンジェルフォーム」を会得します。

No.20
未完成奏鳴曲 Unfinished Sonata(アンフィニッシュト ソナタ)

柘植かおる
*連載
《展示品》小学館 少女コミック 2000年5号(2/20)


【監修者解説】
気もちのいいくらい分かりやすいピアノ表現です。誰もが子供の頃、頭の中の天才ピアニストを思い浮かべながら、このコマのように「ガーン!」と鍵盤に指を叩きつける真似をしたのではないでしょうか。

No.21
ノーホシTHEルーザー

間部正志(まなべただし)
*連載
《展示品》講談社 ヤングマガジン 1995年48号 (11/20)


【監修者解説】
圧巻の演奏シーン。さえない高校生だったノーホシ(星野)が持つギターのヘッドからは青春のリビドーがサイケデリックに飛び散っています。「ギュオオオオ」という描き文字が渦を巻いていく様など、フリーハンドの荒々しい画風が若者の熱量を具現化しています。

No.22
机をステージに

紡木たく
*全4回
《展示品》集英社 別冊マーガレット 1985年9月号


【監修者解説】
マンガ家独自の画風が音楽と出会った時、思わぬケミストリーを生むことがあります。紡木たく作品でよく見られる、キラキラと光が満ちているような表現。それらが音楽シーンとあわさると、なんと尊いことでしょう。もう二度と帰ってこない刹那的な青春期の音楽体験を、紙の上で何度でも追体験できるのですから。

No.23
空のオルガン

竹坂かほり
*連載
《展示品》集英社 ぶ~け 1990年7月号


【監修者解説】
昭和初期の横浜を舞台に、次第に迫ってくる戦争の空気。主人公は教会への出入りを禁じられながらもオルガンを弾きます。真っ黒な背景にもやのようなものが広がるこのシーンからは、暗い情勢でありながらも響く、優しいオルガンの音が聴こえてくるようです。

No.24
MAD JAM

岩田康照
*連載
《展示品》小学館 週刊ヤングサンデー 1997年16号 (4/3)


【監修者解説】
ヘヴィメタルの耳をつんざくような高音ヴォーカルを、雷のような背景で表しています。下のコマの解説画での、頭蓋骨に直接音が響いているような描写もあいまって、ヘヴィメタルがいかに刺激的な音楽かをあの手この手で表現しようとする意図が感じられます。



《バンド》

No.25
気分はグルービー

佐藤宏之
*連載
《展示品》秋田書店 週刊少年チャンピオン 1981年53号(12/11)


【監修者解説】
高校生にして全国区の人気バンド、メジャーへの登竜門となるバンドコンテストへの挑戦、大学進学(就職)とプロミュージシャンのあいだで揺れ動く心など、1980年代におきた第一次バンドブームのリアルな空気をありありと描いています。

No.26
ドリームジェネレーション アルフィー物語

吉岡つとむ
*連載
《展示品》少年画報社 少年KING 1987年14号(7/24)


【監修者解説】
今も活躍する「THE ALFEE」の実録マンガです。メンバーの生いたちから高校時代のバンド結成秘話、デビューするも売れない時代までの様々なエピソードを丁寧に描いています。終盤は掲載誌の休刊にともない単行本で描き下ろされたため、完結したことを知らないファンも多いのです。

No.27
RED

なかじ有紀
*連載
《展示品》白泉社 LaLa 1991年7月号


【監修者解説】
主人公はアパレルメーカーの御曹司。友人から誘われた人気バンドでキーボードを担当します。恋のライバルは雑誌モデル。1980年代後半から1990年代にかけておこった第二次バンドブームが、当時の女子中高生にとってお洒落でかっこいい存在だったことがうかがえます。

No.28
NANA

矢沢あい
*連載
《展示品》集英社 クッキー 2001年6月号


【監修者解説】
音楽マンガとしての「NANA」は、音楽表現そのものよりも、そのバックグランドとなるバンドメンバーの人間関係や音楽業界の光と闇を主眼としています。随所に見られるシド&ナンシーを意識したと思われる描写や彼らの音楽人としての生き様は、今も多くの人に影響をあたえています。

No.29
ブラブラバンバン

柏木ハルコ
*連載
《展示品》小学館 週刊ヤングサンデー 2000年13号(3/9)


【監修者解説】
1999年に連載開始の、当時珍しかったブラスバンドマンガ。指揮をしていると欲情して全裸になってしまうヒロインと、彼女の音楽への情熱を支える部員たちの青春物語です。ありそうで無かった、官能描写で音楽を表現する意欲的作品。

No.30
けいおん!(K-ON!)

かきふらい
*連載
《展示品》まんがタイムKRコミックス 1‐4巻
1巻2008年4月26日刊
2巻2009年2月26日刊
3巻2009年12月18日刊
4巻2010年9月27日刊


【監修者解説】
音自体の表現はほとんどありません。しかし「けいおん!」には、女子高生が楽器に触れ、友人とバンドを組み音楽と過ごす日々のあれこれが詰まっています。多くのバンドマンガやロックマンガが描いたプロ志向への野心とは無縁の、ほのぼのした日常としての愛すべきバンド文化が描かれています。

No.31
宇宙の音楽

山本誠志(まさし)
*連載
《展示品》講談社 月刊少年マガジン 2022年11月号


【監修者解説】
喘息(ぜんそく)で息が続かないためにトランペットを諦めた少年が、高校で吹奏楽の指揮者に目覚めます。吹奏楽の演奏に欠かせない「息」が物語のテーマになっており、マンガ内での音楽表現にも「息づかい」の描写が多用されている点に注目してください。

No.32
覆面系ノイズ

福山リョウコ
*連載
《展示品》白泉社 花とゆめ 2013年14号(7/5)


【監修者解説】
幼少時に悲しい別れ方をした少年少女が高校で再会し、何度もすれ違いながらも音楽でつながっていきます。歌唱シーン、バンドシーン、そして彼らの出演するロックフェスティバルのシーンなどが非常に情熱的に描かれています。




◆壁展示

Vケースと連動した書籍が、各期の展示に合わせて読めるコーナーです。